【レビュー】NG│日本童話をモチーフにした和風ホラーゲーム【PSV】

総合評価

総合評価
(3.5)
本作の評価
シナリオ
(3.5)
キャラクター
(3.0)
グラフィック・演出
(3.5)
音楽・ムービー
(3.0)
システム
(3.5)

 

GOOD POINT

  • 90年代後半という舞台や、日本童話をモチーフにした怪異設定
  • 終盤の伏線回収が秀逸
  • 同行者によってシナリオやイベントCGが変化する多彩な展開

BAD POINT

  • 「金時の首太郎」後に選ばなかった同行者はエンディングまで登場しない点
  • 文章速度が若干遅め(変更不可)

 

パッケージ&特典

PS Vitaのパッケージ版を購入。

中古で購入しましたが、早期購入特典のPSVテーマ2種類がダウンロードできるシリアルコードが同梱していました。

 

シナリオ

攻略順
GOOD(天生目)→NORMAL→BAD の順番でクリアしました。

推奨攻略順:GOODエンドを最後に攻略した方が後味良く終われると思います。

日本童話をモチーフにした和風ホラーアドベンチャーゲーム

腕っぷしが強いクールな主人公『鬼島空良』が『かくや』と呼ばれる怪異の企む遊びに巻き込まれてしまうところから、物語は始まります。

プロローグを除けば全5章のエピソードが収録されており、各章でそれぞれ違う怪異の事件を解決していくという、一話完結のオムニバス形式のような構成でした。

プレイ時間は攻略サイト様を参考にしての進行で15時間程度(トロコン済み)。

自力でプレイすれば更に長く楽しめるボリュームだと思います。

参考 NG 攻略Wiki : ヘイグNG 攻略Wiki : ヘイグ

攻略チャートは上記サイトを参考にさせていただきました。

登場する怪異たちは、日本童話をモチーフにした見た目やストーリーで馴染み深いものがあり、90年代後半のネガティブで退廃的な舞台も織り交ぜられ、和風ホラーものとしては非常に雰囲気が出ていました。

前述では一話完結のオムニバス形式と書きましたが、中盤の「おたけび作家」あたりからは徐々に、主人公の生い立ちや「かくや遊び」の真相についての伏線が張り巡らされ、終盤に全ての伏線が回収されていくという、最後まで退屈を感じさせないシナリオでした。

かくやが主人公に対して異常なまでの執着を見せる理由だとか、NGというタイトルの意味とか……疑問に感じた点や風呂敷を広げた伏線は全て明かされていたと思います。

 

同行者によってシナリオが変化する多彩な展開

主人公と一緒に調査をしてくれる同行者(葉月・天生目・ロゼ・番の4名が登場)を選択できるのですが、同行者によっては進行できないイベントや入手できないアイテムがあったり、シナリオやイベントCGが変化したりと、バリエーション豊かで多彩な展開が楽しめるのも特徴的。

また、このシステムのおかげでやりごたえのある難易度になっていたと思います。

 

ただ、個人的に気になったのは、第二章「金時の首太郎」後に選ばなかった方の同行者は、エンディングまで一切登場しないという点。

今後の運命を左右するという重要な選択肢っぽい注意書きはあったものの、最後の最後まで登場しないというのは寂しいなぁ……( ´・ω・`)

 

シリーズ前作「死印」をプレイしてると更に楽しめる

同メーカーさんから発売されている、心霊ホラーシリーズ第一作目「死印」をプレイしていると、更に楽しめるような小ネタも。

システムの操作性の悪さで、1章クリアしたあたりで投げてしまったため具体的な繋がりは分からないのですが、おまけ要素である「Dカード」や某登場人物の台詞から、死印の内容っぽいネタがいくつか見受けられました。

もちろん本作だけでも十分楽しめる作りにはなっています🗝

 

和風ホラーゲーム好きならおすすめのストーリー

全体的に暗くシリアスな展開が続きますが、そういうのが好きな人にとってはかなり楽しめるストーリーになっていたと思います。

主人公は冷徹な強い男で、ホラーゲームの主人公としてはとても頼もしく、何だかんだ言いながら仲間思いなところも好感が持てました。

同行者のキャラクターたちも、それぞれ個性があり、イベントCGの回収とはいえ殺すのが忍びなく思うほど魅力的なキャラクター。だからこそ、葉月か天生目を選ばなければいけない選択肢には悩まされましたが……!まさかエンディングまで一切登場しないとは予想だにしなかった( ´・ω・`)

公式紹介によれば、死印以上にキャラクターの掘り下げ描写がされているようなので、前作でイマイチだった箇所も、今作は改善されているかもしれません。

ボリュームも、個人的には短すぎず長すぎずの丁度いいボリュームでしたし、こういったアドベンチャー形式のホラゲはぜひ今後もプレイしたいと思わせてくれる作品でした。

 

キャラクター

恋愛モノではないので、特定の登場人物を「攻略する」というシナリオではありませんが、GOODエンド後にエピローグがあるのは「葉月薫」と「天生目聖司」の2人です。
ちなみに音声はパートボイス仕様。パートボイスでも、もう少しボイス量が欲しかったところ。

キャラクターの声よりも、怪異のうめき声の方が聞いていたんじゃないかってくらい少なかったような……

鬼島 空良(名前変更可能)

CV:川端快彰

主人公。名前変更可能。

めちゃくちゃ肝が据わった主人公で、地下闘技場で小銭稼ぎできる驚異的身体能力もさることながら、精神的にも打たれ強く、章を重ねるごとにどんどん怪異耐性もついていき、仲間思いで負けず嫌いなところが素敵な主人公でした。

怪異に怯えて引っ越すなんてかっこ悪い―と意地でも呪われた家に住み続けるその姿勢、たくましすぎる。

鬼島さんみたいなクール主人公大好き。ヘタレ嫌い。ただ、10代には見えねえ…!

 

葉月 薫(来瀬 もも)

CV:緑川優美

ゴシック・オカルトが大好きなアイドル。

仮にも友人が亡くなったり行方不明になっているのに怪異現象にキャッキャはしゃぐのはどうなんだろう、と思ったりもしましたが、薫の豊富な知識とフットワークの軽さで救われた部分もありました。

薫バージョンよりも、来瀬ももバージョンの方が圧倒的可愛さ。さすが人気沸騰中アイドル。

天生目を選んでしまったせいで、薫は中盤以降一切登場しないルートになってしまったため、正直言えば印象が薄い。もう一度、薫ルートでプレイする気力はないんですが、薫とのデートとかエピローグとか読みたかった……!鬼島さんと恋愛に発展することはあるのか気になる……!!

 

天生目 聖司

CV:佐香智久

極道の息子で、主人公の悪友。

まず最初に、なかなか名前が覚えられなかった。そして変換できねぇ。あまのめ。

極道の息子ってことで、人に言えないような裏稼業に携わっているのにも関わらず、オカルト系はさっぱりダメというギャップと、嘲笑する立ち絵の表情と、主人公を大切に思う友人思いなところが魅力的。こういう悪友ポジいいよね。

主人公✖天生目の掛け合いが好きすぎて、薫には申し訳ないけど天生目ルートを選んでしまった……。

でも、そのおかげで天生目と主人公の絆のようなものを味わえたので満足。

地下闘技場でブイブイ言わせる鬼島さんイベントまだ?

 

丸橋 満

CV:山下大毅

天生目組の構成員。来瀬ももの大ファン。

初登場時は雑魚チンピラだったのに、ここまでキャラが立ってるサブキャラクターになるとは。この屈託のない笑顔が最高(///ˊㅿˋ///)💕

主人公、天生目、丸橋の掛け合いが本当に面白くて好きだったのに、こういうキャラに限って……。せめて薫=ももということを知ってから……!救われないよ!。゚(゚∩´﹏`∩゚)゚。

丸ちゃんを同行者にしたいくらい良いキャラだったので結構……だいぶショック。

思わず、同行者を変えたら展開が変わるか試したよ。丸ちゃんの扱いもあって、天生目を選んだっていうのもあるかも。

 

グラフィック・演出


クリエイター情報🗝キャラクターデザイン:純生文屋

怪異デザイン:kera

コンセプトアート:大屋和博

イベントCG枚数は差分込みで🎨82枚ありました。(CG鑑賞モード調べ)

その他、人物ファイルや背景ラフ画などの設定資料も🎨89枚収録。

イベントCGの枚数は若干少なめの印象です。

その分、背景の種類が豊富。章ごとに4~5枚ほどの背景が登場していました。

 

醜悪だけどどこか美しい怪異のデザイン

写実的な画風で、世界観にマッチした美麗なグラフィック。かくやのCGなんかは惚れ惚れするほど美しかったです。

見るも無残で醜悪なグラフィックもあるんですが、それすらも綺麗。

対象年齢ギリギリの表現で攻めていて、ホラー・グロテスクCGはかなり気合が入っていたと思います。

死印は「気持ち悪さ」を全面に出している印象でしたが、今作は多少マイルドに。

薄暗い色合いが多いゆえに、恐怖を煽るようなグラフィックに仕上がっていました。

 

選択肢を間違えると同行者が……

クリックするとぼかし無しのCGが表示されます。(⚠グロ注意

 

怪異との対峙でデストロイルート(同行者死亡ルート)へ行くと、怪異それぞれの特徴に合った殺され方で同行者が死亡します。

生首オブジェにされたり、身体を真っ二つに両断されたり……。

生存ルートを選択すれば回避できるイベントですが、グロ表現が苦手じゃなければ死亡ルートもぜひプレイしていただきたいほど、死亡CGのクオリティが高いです。

死亡CGの全種類を集めるのはなかなか骨の折れる作業ですが、その苦労に見合う価値があります。何度も怪異に殺されまくってごめんねみんな()

 

クリア後にはお楽しみ要素も

いずれかのエンディングをクリアすると、登場人物の設定資料背景ラフ画などがギャラリーモードに開放されますଘ(੭ˊ꒳​ˋ)੭✧

本編では語られなかった秘密も設定資料に書いてあるので、クリア後はぜひ読んでみてください🗝💕

「おたけび作家」で登場する弥勒さんと主人公母の人物ファイルを読むと色々すっきりします。

 

音楽・ムービー


楽曲情報🗝挿入歌:【Wander Rabbits】
アーティスト:来瀬もも・天生目聖司

BGM数は全9曲で、ボーカル曲は挿入歌1曲収録されていました。

挿入歌は、葉月薫(来瀬もも)と天生目聖司が歌っている2種類のバージョンがあります。

挿入歌が音楽鑑賞モードに登録されていなかったのが残念……( ´・ω・`)

ももバージョンの歌で聞き直したかった……!

 

【追記】ゲーム本編内のキャラクター紹介ページから聞くことができました🍓

 

BGMの雰囲気は、作風の通り全体的にどんより暗くてホラーテイスト。

緊迫した状況下でのBGMや、何かが起こりそうなおどろおどろしいBGMが多いため、日常パートで流れる『Wander Rabbits』『A Night Like This』には心が癒やされていました……安寧のひと時。

印象に残ったBGMは、Kind Of OTOGI Horror

怪異の噂を聞くシーンで流れるせいか、この曲が一番「NG」っぽい雰囲気が出ていました。

 

システム


クリア後のおまけ🗝

  • グラフィック(CG鑑賞モード)
  • サウンド(BGM鑑賞)

基本的に会話パート→調査パート→怪異と対峙パートの順で進行していきます。それぞれのパートに本作特有のシステムあるため、下記にて簡単に紹介していきます。
バックログがSELECTボタンでしか表示できない点や、文章速度が若干遅いのが気になりましたが、致命的なバグや不具合はありませんでした。コンフィグの設定項目も必要最低限搭載。

恐怖を更に味わいたい方は、恐怖モード

はじめからゲームをスタートする際に、恐怖モード・デフォルトモード・オフモードの3種類から演出を設定できます。

どのモードでもシナリオの変化はありませんが、恐怖モードにすると、調査パートに怪異が現れて驚かせてくる演出が追加されます。

油断している時にいきなり現れたりするので、イヤホンしながら暗い部屋でプレイすると結構怖いかも。

個人的にはマップ移動の時に赤文字が羅列される演出が怖かった……というか、気持ち悪かった……( ;꒳; ) 虫がうじゃうじゃ這ってるみたいで……。

 

主人公の名前&見た目変更可能

主人公の名字・名前が自由に変更できます。デフォルトは「鬼島空良きじまあきら」。

デフォルトのままでも、キャラクターからの名前ボイス呼びはありません。

大体、愛称(親友、お兄ちゃんとか)で呼ばれます。

それから、見た目が4パターンから選択可能。私はサングラスもヒゲも無しの通常バージョンを選びました🐰

サングラスかけてヒゲ生やす10代はあんまり見たくない……()

 

クライシスチョイス

主人公が危機的状況に陥った時に選ばされる時限制選択肢。

選択肢を間違えたり、時間経過でどんどん数値が減っていき、時間切れになるとゲームオーバーに。

前作の死印にもこのシステムがあったようななかったような……(うろ覚え)

といっても、ゲームオーバー後は直前の選択肢に戻れるのでやり直しがききます。

 

ジャッジシステム

会話パートの合間にちょくちょく挟まれるシステム。文章の選択肢とは違い、主人公の表情で相手に感情を伝えるという斬新なシステムで、表情は全5パターンから選択します。(笑顔~怒りまで)

ゲーム進行に影響があるシステムではありませんが、好感度で人物ファイルの情報が埋まっていくため、基本的には相手が喜びそうな表情を選ぶことをおすすめしますଘ(੭ˊ꒳​ˋ)੭✧

ただ鬼島くんが満面の笑みで返答するところ、あんまり想像できないよね。

 

マップ移動&調査&アイテム使用

方向キーで全体マップを参考にしながら移動して、気になる箇所を調査していきます。

マップのエリアごと移動するシステムなので、自分自身で歩いて調査している感覚はないですが、死印よりも分かりやすく簡略化されていて操作しやすくなっていました。

(死印では、自分の向いている方向を意識して移動しなければいけないため、割と面倒くさかった印象)

あとは、特定のスポットにアイテムを使用するとイベントが発生します。これは自力攻略だと難しいかもしれません。

 

サバイバルエスケープ

特定のアイテムを正しい組み合わせで使用して、怪異と対峙するシステム。

間違ったアイテムを使用すると即ゲームオーバー。

最終的に、怪異に精神的苦痛を与えて破壊するデストロイルート(同行者死亡)、呪いごと浄化させるキュアルートに分岐します。

どちらのルートもトロフィーがあるため、トロコンを目指す方はセーブ&ロードで両方回収するのをおすすめします。(デストロイルートでは同行者死亡CGも見れますし)

 

まとめ

こんな人におすすめ

  • 心霊ホラーシリーズ1作目「死印」を楽しめた方
  • 和風ホラーゲームが好きな方
  • 怪異のグラフィックが気になった方

全体的に高水準で綺麗にまとまっていて、パッケージやあらすじを見て購入した方の期待に答える作品に仕上がっていたと思います。

死印をギブアップしてしまった過去があるので、それほど期待しないでプレイを始めたんですが、想像以上に面白く1日か2日で一気にプレイしちゃいましたଘ(੭ˊ꒳​ˋ)੭✧

プレイ時間も15時間ほどと丁度いいボリュームでしたし、ストーリーは章ごとに区切られているため、ちょっとずつプレイできる利点もあり、携帯ゲーム機のVitaにはぴったりなゲームでした。(ちなみに、PS4版も発売されています)

作品の雰囲気や画風が気に入った方はぜひ購入&プレイしてみてください(ง⁎˃ ᵕ ˂ )ง💕

ちなみに、心霊ホラーシリーズ第3弾のクラウドファンディングも近々開始されるようなので、興味がある方はそちらもチェックしてみてください。

とりあえず第3弾が発売される前に、死印の再チャレンジをしなければ……!

 

【NG】の購入はこちらから

クリエイター情報
タイトルNG(エヌジー)
ブランドエクスペリエンス
発売日2018-09-13
原画純生文屋 (キャラクターデザイン)
大屋和博 (コンセプトアート)
kera (怪異デザイン)
シナリオ
ジャンル裏御伽・心霊ホラーアドベンチャー
プレイ時間15時間(トロコン済)