【レビュー】椿色のプリジオーネ│椿色に染められた洋館を舞台にしたミステリーアドベンチャー【エロゲ】

総合評価

Mink │ 2001-03-16 │ 2,900円(DL版/2019年12月時点)
総合評価
(2.5)
本作の評価
シナリオ
(2.0)
キャラクター
(2.0)
グラフィック・演出
(3.0)
音楽・ムービー
(2.5)
システム
(2.0)

 

GOOD POINT

  • ルートによって、犯人や被害者が変わる斬新な展開
  • 茜ルート(TRUEエンド)での綺麗な締め方とタイトル回収

BAD POINT

  • 茜ルート以外の後味の悪さとヒロインたちのイカれっぷり
  • Hシーンの薄さ(奉仕システムは良かったんだけど…)
  • 文字の小ささ、システム面の操作性の悪さ

 

パッケージ&特典

DLsiteのダウンロード版で購入しました。

古い作品ですが、Windows10(64bit)でも問題なく動作します。

 

シナリオ

攻略順
茜→茜2→琴美→鞠→小夜→玲 の順番でクリアしました。

推奨攻略順:茜ルートは最後に攻略した方が後味良く終われると思います。

椿色に染められた洋館を舞台にしたミステリーアドベンチャー

父親が突然死したことがきっかけで、表向きは遺産整理として、内実は行方知らずの「貸金庫の鍵」を探すために海外からはるばる帰国してきた資産家の息子『西園寺顕嗣さいおんじあきつぐ』。

知らぬ間に雇われていたメイド4人組や、秘書の女性に戸惑いながらも、鍵の消息について探るが、手掛かりは一切無し。

そんな中、イドの一人が何者かに殺されてしまい――というところから、物語は始まります。

洋館内を調査し、情報を得て、5日間の猶予の内に事件を解決に導いていくミステリーアドベンチャー。

総プレイ時間は、攻略サイト様を参考にして11時間程度(CG・Hシーン全回収済み)。

5日間という期限付きではありますが、マップを移動する順番や会話イベントでルートが分岐されるため、自力攻略はなかなか大変かもしれません。

参考 攻略 - 椿色のプリジオーネH e a l i n g L e a f . i n f o

攻略チャートは上記サイトを参考にさせていただきました。

誰が何の目的でメイドを殺したのか分からぬまま、犠牲者が淡々と増えていき、鬱蒼とした洋館という舞台も重なって、底知れぬ恐怖のような雰囲気は出ていたと思います。

ただ、資産家の当主が突然死したことで、マスコミに有る事無い事騒ぎ立てられている状況なのは分かるんですが、これ以上の混乱を避けるために、探偵でも医者でもない一般人の主人公が、「警察に連絡することなく、内部で解決してみせる」という判断を下すのは正直納得し難い展開。

天候が荒れてて警察に連絡できない、とか到着が遅れてしまう、とかなら良くある設定なんだけど、そういう状況じゃないのにも関わらず内輪で完結する!という主人公の考えに恐怖を感じたよ……。それに納得する使用人も含めて。

 

屋敷内を移動して会話イベントやアイテムを入手していく

マップが表示されたら、好きな場所に移動して会話イベントを見たりアイテムを入手したりして、調査を進めていく。

マップ移動時のキャラ移動を「最速」にすればサクサク移動することができます。

攻略サイト様を参考にしてクリアしたので、難しいも簡単もないんですが()、割と頻繁に「次は~~に行こう」「~~に会いに行こう」と、次の行き先を示唆してくれるため、総当たりで色んな場所を試す―という面倒臭さはないように思いました。

余談ですが、マップ移動中にちょくちょく発見する入手アイテム。

このアイテム全般が事件に関連する証拠品ではなく、「夜の奉仕」のためのエログッズだったというガッカリ感。

アイテムを発見した時の効果音といい、アイテムの種類といい、事件に関係がありそうって思うじゃん…!(ローターとか三角木馬とか”いかにも”なものは置いとくとして)

 

ルートによって、犯人も被害者も変わる展開

登場人物が限られているため、早い段階で犯人の予想ができてしまうし、1ルートクリア後は犯人が判明している状況なので、どうストーリー展開していくのかと思っていたら、各ルートによって被害者のキャラクターや犯人が変化するというミステリーものとして斬新な設定でした。

被害者が変わるというのはまだしも、犯人が変わるのはミステリー作品としてどうなんだ……?という気持ちもあるんですが、どのキャラクターも「犯人になりえる動機」があったため、整合性は取れていました。

ルートによって違う展開が楽しめるという利点もありますし、これぞマルチエンディングゲームの醍醐味でもあるんですが、本格的なミステリー作品を期待している方には肩透かしを食う可能性も。

私が想像していたのは、犯人は固定の1人だけで、ルートによって別の視点やアプローチ方法から「殺人に至った動機」を追求していくような展開だと思っていたので、そこはちょっと想定外。

攻略する順番によっては、さっき犯人だった○○が最初の犠牲者として殺された……?という驚きもあり、新しい試みで斬新ではあるんですが、好みは別れそうな感じです。

 

ほとんどのエンディングは後味の悪い「鬱ゲー」

どう足掻いても、登場キャラクターの誰かしらは殺されてしまうし、メインヒロインの「蓮見茜」ルート以外は基本的に後味の悪いエンディングを迎えます。

見方によっては救いのある終わり方だったり、そのヒロインに相応しい結末なのかもしれないけど、クリア後の読了感はすっきりするものではないため、鬱ゲー好きの人なら雰囲気は楽しめるかと思いますが、シリアス展開・鬱展開に耐性がない方にはおすすめしづらい作品。

 

「蓮見茜」は最後に攻略するのがおすすめ

茜ルートは2種類ありますが、茜ルート1(攻略サイト様で使われている名称で書かせて頂きます)を最後に攻略するのをおすすめします。

他ルートでは一切語られない「貸金庫の鍵の秘密」「椿色のプリジオーネ」というタイトルの意味が描かれる唯一のシナリオなため、TRUEルートのような扱いでしたし、最後に攻略した方が圧倒的に後味良く終われますଘ(੭ˊ꒳​ˋ)੭✧

何も考えずに初回プレイで茜ルート1をクリアしてしまい、右肩下がりに面白さがどんどん減り、もやもやした気分のままのコンプで後悔してるので、全ルート攻略するやる気があればぜひ茜ルートは最終に…!🗝

ちなみに、ルートロックなどはかけられていないため、どのキャラクターからでも攻略可能です。

この構成なら、茜ルートは最終固定にしても良かったんじゃないか…と思ったりも。

 

「エロ」か「シナリオ」か、どっちつかずな印象

椿の花に彩られた洋館、ダークな雰囲気、メイド、夜の奉仕――と単語だけ聞くと非常にそそられる作品なんですが、肉付けがイマイチだったというか、設定を存分に活かしきれていなかったという印象です。

ブランドさんが一緒ということもあって、「夜勤病棟」を彷彿とさせるHシーンのUIだったんですが、肝心のHシーン自体は尺が短く内容も薄い。

素材は良かっただけに、シナリオがほんのりミステリー風味の抜きゲーか、エロはおまけ程度のがっつり本格派ミステリーのどちらかに絞って制作した方がより良い作品になったんじゃないかな、と思いました。

 

キャラクター

攻略対象ヒロインは🎀全5名です。5人中4人がメイドさん。
音声は主人公以外フルボイス仕様。

古い作品ながら、一色ヒカルさんや北都南さんなど豪華なキャスティング…!

西園寺 顕嗣

CV:―

主人公。

クール……と言えば、聞こえは良いんだけど、人の心をグサグサと抉るような辛辣な物言いで、大切な人が亡くなって傷心中の女の子にその言い方はどうなんだ…?と思う発言も多々。特に、夜の奉仕のシーンではヒロインへの扱いが雑すぎる。

ご主人様とメイドという立場だからって、ここまで罵らなくても……抜きゲーじゃあるまいし。

憎たらしい先代と自分を比較して苛立つという、精神的に子供で小さい男だなぁ、という印象が強い主人公でした。どうも好きになれんかった( ´・ω・`)

 

蓮見 茜

CV:岡田未央

従兄妹で幼馴染のメイド。

個性の強すぎるキャラクターが多い中で、普通すぎて印象に残りづらい……というのは否めませんが、この普通さが逆に癒やされました。本作唯一の良心というか。

唯一ハッピーエンドのあるヒロインだし、どうか幸せになって欲しい子。

ところで、先代にも性奉仕をしていたのなら、○○○○なんじゃ……と邪心してしまった🐰

 

野際 琴美

CV:永瀬江美弥

先代のことを慕うメイド。

ずっと俯きながら悲しい表情を浮かべているので、時たま見せる微笑みがものすごく嬉しい……。

先代を嫌う主人公を憎らしく思う反面、主人公に惹かれていくという複雑な心情が描かれるシナリオで、胸が締め付けられるようなエンディングでした。

ヒロインの視点から見れば幸せだけど、客観的に見れば報われない……でもこういうシナリオ大好きです、ありがとうございました(///ˊㅿˋ///)💕

 

梁瀬 鞠

CV:北都南

訳ありで拾われたメイド。

北都南さんの声はロリ可愛くて最高なんだけど、どうも緊張感がないおバカ娘で好きになれなかった。

捨て猫を拾ってこっそり育ててる――という、好感度が上がるイベントがあったにも関わらずあの仕打ち。ゴミ箱の中身を見た瞬間、こいつがゲーム内で一番嫌いになりました。

「出自が可哀想な子」だからといって、何でも許されるわけじゃねーぞ。と突っ込みたくなるシナリオ。

茜ルート後はどうしても佐伯に対して思うことがあるんだけど、鞠に協力的だからやっぱりイカれてるよ……。

こんなこと言ったらアレだけど、こんな歪んだ性格の持ち主なんだから、殺されても文句言えないと思う……。ここまで同情できないヒロイン久しぶりでした。

 

速水 小夜

CV:天音凛

元お嬢様の没落貴族メイド。

どこかで見たようなシナリオ。琴美ルートでは、小夜が本当に主人公を想っていたんだという暖かさを感じたのに、いざ小夜ルートをやってみると、自分の惨めな環境を変えたかっただけなんじゃないかと……。

この発言は一体どっちのものなんだ、と考察しながら読むと更に楽しめそう。

 

三ノ宮 玲

CV:一色ヒカル

遺産整理を手伝う秘書。

番外編的なシナリオでしたが、これはこれでアリ。確かに他のキャラクターとの絡みがないなぁ、と思ってましたが、まさかそういう立ち位置だとは思わなかったので普通にびっくり。

番外編ということで、他のルートとは毛色の違うシナリオですが、これくらいぶっ飛んだ話の方が逆に面白かったかも。HCGオンリーだったので、玲さんの通常CGも欲しかった…!

 

グラフィック・演出


クリエイター情報🗝原画:Hide18

CG枚数は差分込みで🎨100枚ありました。(CG鑑賞モード調べ)
イベントCGの枚数は、発売当時フルプライスだったことを考えると、少なめの印象です。

 

18年前の作品とは思えないほど綺麗。

今風の萌え絵っぽい雰囲気ではないし、古臭さは否めないものの、今見ても遜色ない絵柄だと思います。

ただ、シナリオの雰囲気や塗りの色彩も相まってか、どこか暗く見えてしまうグラフィック。

立ち絵が表示されている時は、背景をモノクロにして立ち絵を見やすく(?)している工夫などもありましたが、それが余計にグラフィックの暗さを助長している気も。

この暗さが作風にはマッチしていたので、雰囲気作りとしては抜群でした。

角度によって表情が崩れているのが気になりましたが、真正面を向いている絵は基本可愛らしい。

 

Hシーン

クリックするとぼかし無しのCGが表示されます。(18禁注意)

Hシーン数は❤全28回ありました。(回想シーン調べ)

 

4人のメイドから1人を選んで、夜のご奉仕

1日の終わりに、4人のメイドから1人を選んで「ご奉仕」させることができるというHシーンシステム。

全メイド5つずつ奉仕項目があり、日をまたいだり、エロアイテムを入手していくと奉仕のバリエーションが増えていきます。

奉仕項目ごとに「カルマ」と呼ばれる数値が決まっており、ヒロインがそれぞれ持つ「カリスマ」という数値内の奉仕しかできません。

(上の画像なら、ヒロインのカリスマが25あるため、カルマ24のフェラはさせることができる)

ちなみにヒロインのカリスマは次の日には全回復しています。

この奉仕画面が、「夜勤病棟」シリーズの女体実験画面を彷彿とさせて、Hシーンには期待していたんですが……残念な結果に。(詳しくは下記に)

 

Hシーンのシチュエーション

蓮見 茜

フェラ、顔射
着物に着替えさせて、目の前でオナニー
恥部を見せびらかした状態で放置プレイ
風呂場で放尿プレイ
ローションプレイ、手コキ
正常位初体験(強姦気味)

野際 琴美

フェラ、顔射
目隠しローションセックス
足を舐めさせて敬愛の言葉を吐かせる
アナルにウイスキー、ローターで愛撫
佐伯にアナル・クンニ責めをされる
三角木馬で恥辱

梁瀬 鞠

フェラ、顔射
強制挿入、ぶっかけ
注射器浣腸、排泄(汚物表現は無し)
羽根ペンでこちょこちょ
佐伯に強制クンニをさせる
ヨガの体勢で挿入

速水 小夜

フェラ、顔射
万力で乳首・陰部を挟みながら恥辱
クスコで小夜の中を観察
ヘビに全身を絡み付けられ、失禁
座禅を組みながら後ろからアナルセックス

三ノ宮 玲

フェラ、ごっくん
立ちバック

その他

小夜が茜に悪戯
鞠が琴美に玩具で悪戯
佐伯と鞠に犯される小夜

 

Hシーンは回数こそ多いものの、尺が短く内容も薄い。

主人公もヒロインも早漏だし、ほとんどのHシーンが数クリックで終わってしまうという実用性の低さ。

エロには力を入れているのかなぁ、と思っていただけにちょっぴり残念。

 

そして、殺人事件が起こってもなお、しきたりに倣って性奉仕させる主人公……()

奉仕システムの構成上仕方ないとは思うんですが、さっきまで喧嘩していた相手なのにも関わらず「顕嗣様のためなら何でもする♡」と突然従順になるのがちょっと面白い。

あとは、佐伯も歳なのにイロイロしてあげて大変ね…(?)

 

音楽・ムービー


楽曲情報🗝

  • ED曲(茜ルート専用):【白い雪の中に】/アーティスト:若本リマ
  • ED曲(他ルート):【Feeling Blue】/りえる

音楽鑑賞モードがなかったのでBGM数は不明ですが、ボーカル曲は2曲収録されていました。

茜ルート(TRUEルート)のみ、専用のED曲が用意されています。

 

タイトル画面のRPGっぽい雰囲気のBGMがとても好き。

作風はファンタジーでもなんでもないんですが、タイトル画面だけ激しい曲だったので印象に残ってます。

BGM鑑賞モードが実装されていなかったので、BGMの曲数や曲名は不明ですが、洋楽器を使った洋風BGMが多かったイメージ。

そういえば、なぜか途中でエンディングテーマがぶつ切りになって、スタッフロールが切り替わってしまうんですが、これは仕様……?

 

システム


クリア後のおまけ🗝

  • 追憶の小箱(CG鑑賞モード)
  • 寵愛の花びら(Hシーン回想モード)

画面を2分割して、メッセージウィンドウを左側に、立ち絵を右側に寄せるノベルスタイルで進行していきます。

立ち絵が文章に被ることなく楽しめるという利点はありますが、1行が短くなって若干読みづらいため、個人的にはあまり好きじゃなかったです……ここは個人差があると思いますが。

とにかく文字が小さいのが気になりました。目を凝らして読まなくてはいけないため、疲れる……。

コンフィグ画面の設定項目は必要最低限搭載していましたが、エフェクトスキップ機能もあればなお良かったです。

 

古い作品なので、システム面の操作性の悪さは仕方ないとは思うんですが、文字の小ささとキーボードで進行できない点はマイナス。

なぜかEnterKeyで文字送りすると、2行分?進んでしまうため、マウスでの進行を余儀なくされます。

バックログもマウスホイールで表示できず、ウィンドウ上部の矢印ボタンを押さなくてはいけない点や、バックログ上で音声が聞き返せない点など、今のエロゲ環境に慣れていると不便に感じる点も多々あるかと思います。

周回プレイ前提のシナリオなのにも関わらず、既読スキップが搭載していないのも面倒だったかな。

 

まとめ

こんな人におすすめ

  • ほんのりミステリー作品が味わいたい方(過度な期待はNG)
  • 後味の悪い鬱ゲー、シリアス作品が好きな方
  • 頭のネジがぶっ飛んでるヒロインが好きな方

本格的なミステリーものというよりかは、ほんのりミステリー「風味」のゲームを味わいたい人向けの作品でした。

個別ルートによって、被害者・犯人が変化するという斬新な構成や、茜ルート(TRUEルート)の引き込まれるシナリオなど魅力的な部分もありましたが、事件の全貌の割にはこじんまりとまとまってしまっているという印象。

発売当時はフルプライスでしたが、現在DL版は3k程度で買えますし、ミンクさんのゲームをまとめて購入したい方はブランド人気作を集めたコンプリートパック版も発売しているので、1本あたりの単価が安く購入できます。(椿色のプリジオーネも収録しています)

絵と雰囲気が気に入った方や、ゆるくミステリーが楽しみたい方にはおすすめです(ง⁎˃ ᵕ ˂ )ง⁾⁾🍓💕

そういえば、ミンクっていうブランドに釣られたのか、パケ絵だけ見た段階では、メイドものじゃなくてナースものだと思ってました

 

【椿色のプリジオーネ】の購入はこちらから

Mink │ 2001-03-16 │ 2,900円(DL版/2019年12月時点)
クリエイター情報
タイトル椿色のプリジオーネ
ブランドミンク
発売日2001-03-16
原画Hide18
シナリオまこりら
ジャンルアドベンチャー
プレイ時間11時間

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